10年後にまた返事を聞きに来て。
* 香帆Side *
ある日の昼休み。
私、今澤香帆(イマザワ カホ)は教室で友達の竹中真菜美(タケナカ マナミ)とランチをしていた。
すると、廊下から悲鳴にも似た、黄色い声が聴こえてきて……。
「きゃ~! 俊く~ん!」
「木村センパ~イ!」
また、あの先輩が通ったのか……。
“木村俊先輩が出没するとこに、女の声あり”
と言っても過言ではない。
見た目がチャラいがゆえに、周りに集まる女子の数が半端ないのだ。
……どこがいいんだろう?
「なんか、相変わらず凄いね……れいの木村先輩」
「ね。あんなチャラい人のどこがいいんだか……」
真菜美も木村先輩に興味がないうちのひとりだ。
私も真菜美も、廊下は無視してお弁当を食べ続ける。
すると、一緒に食べている浅木弘人(アサギ ヒロト)が面白そうに聞いてきた。
「ふたりは興味ないんだ?」
「私はないね~」
「私も~」
「ふ~ん……そんなもんなんだ」
「香帆も私も苦手なのよ、あぁいう人。ね? 香帆」
「う、うん……」
実は何回か告白されてる、なんて言えない……。
そのたびに断ってるけど、諦めてくれないんだよね……先輩。
なんで私なんかに告るんだろうっていつも不思議に思ってる。
毎回、断ってるのに。
私、今澤香帆(イマザワ カホ)は教室で友達の竹中真菜美(タケナカ マナミ)とランチをしていた。
すると、廊下から悲鳴にも似た、黄色い声が聴こえてきて……。
「きゃ~! 俊く~ん!」
「木村センパ~イ!」
また、あの先輩が通ったのか……。
“木村俊先輩が出没するとこに、女の声あり”
と言っても過言ではない。
見た目がチャラいがゆえに、周りに集まる女子の数が半端ないのだ。
……どこがいいんだろう?
「なんか、相変わらず凄いね……れいの木村先輩」
「ね。あんなチャラい人のどこがいいんだか……」
真菜美も木村先輩に興味がないうちのひとりだ。
私も真菜美も、廊下は無視してお弁当を食べ続ける。
すると、一緒に食べている浅木弘人(アサギ ヒロト)が面白そうに聞いてきた。
「ふたりは興味ないんだ?」
「私はないね~」
「私も~」
「ふ~ん……そんなもんなんだ」
「香帆も私も苦手なのよ、あぁいう人。ね? 香帆」
「う、うん……」
実は何回か告白されてる、なんて言えない……。
そのたびに断ってるけど、諦めてくれないんだよね……先輩。
なんで私なんかに告るんだろうっていつも不思議に思ってる。
毎回、断ってるのに。
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