君と生きていた私。
「おはよー。奏!今日のダンスの課題あったよね...考えてきた?」
朝の電車で揺れながら必死にマスカラを塗っている
智代子が話しかけてきた。
田原智代子 (タハラチヨコ)
私の親友である。
「ぜーんぜん考えてない。ちよは?」
彼女は私の方も向かずマスカラに夢中だ。
「私もまだだよ〜」
そう横から話しかけてきたのは千紗(ちさ)
彼女も短大で出来た友達である。
「可奈はー?」
千紗は隣で半分寝ている可奈に話しかけた。
返事はない。可奈は県外から電車で通学して
いる頑張り屋さんで、普段は大体電車を寝て
いる。
大体いつもこのメンバーで過ごしている。