幼なじみのイケメン御曹司に独占されてます。
俺を避けるときに愁と二人でいるのをよく見かけたし、

愁はなんとなく千愛を気に入っているし。

もしかして、千愛も愁のことが好きなのか?

そう思ったらもう心の余裕なんてなくて、

目の前にいる千愛を、怖がらせるような態度しかとれない。

「っ……ただの、噂だよ。ほんとに違うのっ……」

涙目になりながらそう言った千愛にドクンっと胸が鳴って。

どこかすり抜けていきそうな、そんな千愛をつなぎとめたい一心で

千愛の腕を掴む手に力を入れてしまう。
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