恋人未満のこじらせ愛
ジリリリー!!!

けたたましいアラームの音が響く。
どれだ!?と探すとサイドボードに置かれた彼の携帯。
解除しようと手にする…が、後ろから手が伸びてきて奪われる。

「ひゃ……」

後ろに立っているのは、起き上がった彼だ。
昨日と同じような血相で私を睨む。


怖くなった私は逃げ出そうと、後退りする。
だが壁に追いやられ、逃げ場を失う。

そのまま手が伸びてくるが、思いっきり払いのける。
払いのけて持ってるかばんを振り下ろした。


「何で行くんだ?」
確実にダメージをくらっている。
が、それを物ともせずに私は手首を掴まれた。

「離して!」
思いっきり手を振り下ろす。
掴まれた手首が離れると…涙が溢れてくる。

「お願いだから……もうやめて………」
絶え間なく涙が流れて、視界が霞む。

「もう本当に…やめましょう。もう、限界…」

「何が?何で?」

「あなたみたいな人にはわからない!」
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