恋人未満のこじらせ愛
大学の時の、ここからの帰り道だ。
話題になっていたから、フランス映画だけど見てみようかな?って思って来てみたものの…やっぱりつまらなくて。
感想を言い合っているみんなを尻目に、浮かない顔をして歩いていた時だ。
「菅原、珍しくつまらなさそう」
ポンっと頭を叩いて言ったのは、大村先輩…もとい智也さん。
「そう言う先輩も、寝てましたよね?開始早々」
「あぁ、バレてた?」
ちょうど私の前の席だったので、船こいでる頭が丸見えだった。
「何か俺はやっぱ好きじゃないんだよなぁー。何か腑に落ちないっていうか…」
「あぁ、わかります」
「映像自体は綺麗なんだけどなー。何かでもそれじゃねぇって言うか」
「あのフランスの風景は綺麗なんですけどね。でも私は…映画だから違う世界を見たいんですよ。
現実世界じゃない、夢を見たいんですよ。見させて欲しいんですよね」
そう言うと、目を見開いて「何か今、しっくり来た」と言っていた。
「何が言いたいか分からなくてモヤモヤしてたのが、ようやく分かった」と言って、笑っていたことを思い出す。
そういえば智也さん、今日出勤するって言ってたな。
江浪さんにお寿司おごってもらったのかな。
そもそも起きれたのかな?まさかあんな早い時間から休日出勤なわけないし。
………て、何で酷い扱いする人の心配をしているんだ。
話題になっていたから、フランス映画だけど見てみようかな?って思って来てみたものの…やっぱりつまらなくて。
感想を言い合っているみんなを尻目に、浮かない顔をして歩いていた時だ。
「菅原、珍しくつまらなさそう」
ポンっと頭を叩いて言ったのは、大村先輩…もとい智也さん。
「そう言う先輩も、寝てましたよね?開始早々」
「あぁ、バレてた?」
ちょうど私の前の席だったので、船こいでる頭が丸見えだった。
「何か俺はやっぱ好きじゃないんだよなぁー。何か腑に落ちないっていうか…」
「あぁ、わかります」
「映像自体は綺麗なんだけどなー。何かでもそれじゃねぇって言うか」
「あのフランスの風景は綺麗なんですけどね。でも私は…映画だから違う世界を見たいんですよ。
現実世界じゃない、夢を見たいんですよ。見させて欲しいんですよね」
そう言うと、目を見開いて「何か今、しっくり来た」と言っていた。
「何が言いたいか分からなくてモヤモヤしてたのが、ようやく分かった」と言って、笑っていたことを思い出す。
そういえば智也さん、今日出勤するって言ってたな。
江浪さんにお寿司おごってもらったのかな。
そもそも起きれたのかな?まさかあんな早い時間から休日出勤なわけないし。
………て、何で酷い扱いする人の心配をしているんだ。