恋人未満のこじらせ愛

……そうだ、これから私、どうすればいいんだろうか。

さすがに、これからも一緒に働ける程神経は図太くはないし。
誰かに相談？…江浪さんぐらいしか思い当たらないけど。
でもそしたら私の浅はか具合がバレて…ってそんなことは言ってられな…


「菅原さん？どうかしました？」

ハッと気付く。
今はまだ石見君とのデート中だ。

「……ごめん、考え事してた。行こっか」

私は止まった足を再び動かし、歩き始めた。


念のため、江浪さんには「ちょっと相談したいことがあるんですけど」と連絡を入れておく。
月曜日は祝日だから…明日か明後日あたりにでも相談できたらいいのだが。
伊藤さんにも会いたいな。何かちょっと心配だし。

まぁでも…しばらくはこのことを考えずにいよう。
隣にいる石見君の横顔を見ると、携帯をかばんの中へと放り込んで、前を向いて歩き始めた。