恋人未満のこじらせ愛
ボト、ボトっと水滴が窓に叩きつけている音が聞こえる。
更に耳を澄ませると、遠くからしとしと降り続ける雨音が確認できた。
今日の天気は雨らしい。
ゆっくりと瞼を開くと、いつもの土曜日の朝に見る天井…今日は日曜日だけど。
そしていつも通り隣で寝てる人の顔。
スヤスヤと、何事も無かったかのように眠る横顔がある。
随分お腹がすいている。
時間は、朝の八時前を指していた。
そりゃそうか……昨日は、夕食を食べていない。
正確に言えば、昨日買った安納芋のお菓子は食べたけれど。
一瞬ふらっと寝ると、起きると半分が既に消えていた。
ボリボリ音を立てながら、食べられている最中。ギーギー文句を言いながら奪い取って、残りは全部私の胃の中に突っ込んだ。
『で、二人で何したの?こんな髪飾りも買ってもらって』
食べている間は、ほとんど質問…を通り越して尋問のお時間。
『何でヘアゴムが買って貰ったのってわか…』
『だって、お前そういうのはめんどくさがりじゃん。
髪の毛結ぶぐらいなら切るし、精々クリップとかで挟む程度。プレゼントされたのぐらいしか可愛いの持って無かった記憶あるけど?』
それは大学の時の……って、私は何一つあの頃から変わってないらしい。
ぐうの音も出ない。