恋人未満のこじらせ愛
そこは記憶の中にある通り、豪華な内装─凝った照明に、ライトアップされた階段 という風景が広がっていた。何一つ変わっていない。
「ここで待ってて」と隅っこで待たされて、大村先輩はチケットカウンターに消えていった。
まぁ予想していたよりも人は居るけれど、それでも昼間とは比べられないぐらい人は少なかった。
ぼんやりとポスターやフライヤーを眺めていると「行くぞ」と声がかかる。
既に大村先輩はドリンクも二つ持っていた。
「いつもコーラだったよな?変わってない?」
確かにいつも映画を見るときはコーラを注文している。
まだ覚えてるんだ…と少し驚いて、コーラを受け取った。
そして二人で、チケットに記載されていたスクリーンまで行く。
既に薄暗く予告が流れている中で、念入りに席を確認して着席する。
さすがに半分も埋まっては居ないが、それでも回りにはちらほら人影が見える。さすが公開初日だ。
そのまま見入るように予告を眺めていると、大村先輩がポツリと呟く。
「これの1、最後まで起きてたの俺とお前だけだったな」
確かに今流れている予告─中国のアクションコメディ映画。シリーズ3が来月公開予定らしい。
シリーズ1をサークルメンバーで見に行くと、時間が遅かったのかみんな寝てしまっていた。
(内容も失礼だが………まぁそんな感じだが…………)
「たまにそういうの、ありましたね」
そんな『私と大村先輩だけが起きている』はたまにある話だった。
そんな思い出を噛み締めているとオープニングが始まり、私は映画の世界へ入って行った。
「ここで待ってて」と隅っこで待たされて、大村先輩はチケットカウンターに消えていった。
まぁ予想していたよりも人は居るけれど、それでも昼間とは比べられないぐらい人は少なかった。
ぼんやりとポスターやフライヤーを眺めていると「行くぞ」と声がかかる。
既に大村先輩はドリンクも二つ持っていた。
「いつもコーラだったよな?変わってない?」
確かにいつも映画を見るときはコーラを注文している。
まだ覚えてるんだ…と少し驚いて、コーラを受け取った。
そして二人で、チケットに記載されていたスクリーンまで行く。
既に薄暗く予告が流れている中で、念入りに席を確認して着席する。
さすがに半分も埋まっては居ないが、それでも回りにはちらほら人影が見える。さすが公開初日だ。
そのまま見入るように予告を眺めていると、大村先輩がポツリと呟く。
「これの1、最後まで起きてたの俺とお前だけだったな」
確かに今流れている予告─中国のアクションコメディ映画。シリーズ3が来月公開予定らしい。
シリーズ1をサークルメンバーで見に行くと、時間が遅かったのかみんな寝てしまっていた。
(内容も失礼だが………まぁそんな感じだが…………)
「たまにそういうの、ありましたね」
そんな『私と大村先輩だけが起きている』はたまにある話だった。
そんな思い出を噛み締めているとオープニングが始まり、私は映画の世界へ入って行った。