恋人未満のこじらせ愛

「でも菅原さん、そんな彼氏が欲しいんですか？あんまり合コンとか行かなそうなイメージですけど」

「ま、居ないより居る方がいいに決まってるじゃない」
そう言うと「確かに」と言って微笑む石見君。

「同期とはたまに飲みに行くんですが、みんな彼女居て肩身が狭いんですよねー。彼女居ないの俺だけなんですよ」

「あ、そうなの？居てそうだけどね？」
そんなにコミュニケーションに難有りな人じゃないし、容姿に問題あるわけではないんだけど……。

「……何か、長続きしないんですよね。
気持ちをちゃんと伝えるのが苦手と言うか」
そう言いながら苦笑いする石見君。

「へぇ、そうなんだ」

「何が言いたいのか解りづらい！って言われるんですよね……」

「ははは……まぁそういうこともあるよ」

「俺は女心がさっぱりわからない」
「私もそんなわかるわけじゃないよ。女だけど」
そうですか？と笑顔を浮かべる石見君。

石見君は誠実そうだし…そんなに悪い要素は見当たらないんだけどなぁ。勿体無い気がするなぁ、なんて。