愛しのメロンパンガール!
うん、美味しい。

「ていうかさ、西ノ宮にそんな顔見られたらやばいって。好きなんでしょ?周りみなさいよぉ」

はぁぁぁあわぁぁぁ!!!なんてこと!!!

西ノ宮君にみられたら!あの!少し小悪魔でも優しいツンな梓沙君に見られたらっ...!


思わず大口を開けてショックの表情
。目を、カッと見開く。


「いや、それも、やばいから。」

またツッコまれる。

がく、と頭を前に落とす

これだから、私は...


「なに、メロンパン両手に持ちながら寝てるんだよ。」


頭上で声。

ばっと、頭を上げると



ごッ!

とすごい音。


「いってぇ......」


もぐもぐもぐ、ごきゅっ、
急いで飲み込んで...

「だっ、大丈夫?!」

どうやら見下ろしてきた相手とぶつかったみたい。

...って、梓沙君?!


「起きてたのかよ...」

「さすがに食べながらは寝ないよ...」

自分の彼の中のイメージの女子力の低さに愕然として、落ち込む。


変なところ見せちゃったな...


女の子として見られてないんだろうな..

「まじいてぇ...」

おでこを抑えて俯く彼。
私そんなに石頭かなぁ...?

「ご、ごめん、」

私も思わず俯いて彼の顔をのぞき込む。


こらそこ、あき、お腹抱えて、笑いをこらえるな。

私はこの失態をどうしようかで、必死なんだから。
< 2 / 8 >

この作品をシェア

pagetop