君の声を
また裕太に会いたいって思いながら
一週間が過ぎた。
金曜日は、ピアノ教室の日。
少し練習をして家を出た。
「めっちゃ上手やな!今のピアノ、
ななちゃんやろ?」
いきなり声を掛けて来たのは
裕太だった。
たっくんと家の前でキャッチボールを
している所だった。
「ありがとう!教室行ってきます」
「おう!気を付けてなー。」
裕太と話す事が出来た事に
嬉しくて嬉しくていつも以上に
ピアノのレッスンも頑張れたんだ。
家に帰ると、
「おかえり!待ってたんやでー。」
って、裕太が手を振る。
その後ろで、たっくんが
「嘘やで。こいつ変化球覚えるって
意地になってたんやで。」って笑う。
それからだ。
頻繁に3人で遊ぶようになったのは。