三途の川のお茶屋さん
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昼といわず夜といわず、常に幸子の身辺を警戒しながら過ごしていた。
神威様との面談から二週間、これまで幸子を狙う不届き者は現れていない。しかし慢心は命取りだ。
「……ふむ。大丈夫そうだな」
この日は、改めて屋敷周辺の結界に綻びがないか、確認してから寝台に潜ったが、なかなか眠りが訪れない。
そうして、まんじりともしないまま夜半が過ぎた。
誰だ!?
肌を刺すような違和感で、一気に神経が研ぎ澄まされた。
寝台を下りると、カーテン越しに窓の外に意識を集中させた。
視界が遮られようと、気配で知れる。
招かざる侵入者は二人、……いや、一人は使徒だ。使徒は俺の敵ではない、相手は上級神一人だ。
俺は足早に寝室を後にして、屋敷の外へと飛び出した。