三途の川のお茶屋さん
今回のロケットペンダントもアクセサリーの括りではあるけれど、これは、どちらかといえば中の写真の持つ意味が大きい。
「妻? いえ……」
「アンタも隅に置けへんなぁ~!」
おばさんの話し相手の声は、店内のざわめきに埋もれてしまい聞こえない。
けれど、大きな声でよく喋るおばさんの声だけで、二人が繰り広げる会話が手に取るように分かった。
写真を持っている人というのは、私が知る限りはじめてだ。そんな珍しさもあって、私は聞こえてくる会話に耳を傾けた。
「……って、なんやこれ? 写真と一緒に入ってんの、……白い石、……ちゃうな、骨!? これ骨やないの! もしかして遺骨か!? アンタ奥さんに先立たれてたんか!?」
一瞬、皿を洗う手が止まる。
遺骨というのは、かなり衝撃的だった。