三途の川のお茶屋さん


「なんだよなんだよ、店もうやってんじゃんね。だったら戸が開いたら、いらっしゃいの一声くらい掛けてよね。感じ悪いんだから。あ、アタシ、団子特盛ね」

女子高生はズンズンと店内へ進むと、ドッカリと中央のテーブル席に大股を開いて腰掛けた。


「私も直ぐに声掛けしなかったのはごめんなさい。だけど、若い娘さんがパンツ丸出しではしたない! 足は、閉じて座る!」

さすがにギョッとして、気付けば注意していた。

「はぁ~。オバサン知らないの? コレ、見せパンってーんだよ?」

! み、見せパン??

え? それよりも、オ、オバサンって私!?

「そ、それでも! 足おっぴらいて座っていい理由にはなりません! そんな事してたら、悪い人に狙われちゃうかもしれないでしょう!?」

動揺しまくりのまま、それでも何とか取り繕って、ぴちぴちの太腿をペチンと叩いた。

「やだオバサン、マジウケる~」

女子高生は何故か高らかに笑っていた。私にはウケる要素が一体どこにあったのか、分からなかった。



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