瑠璃色の涙
遥の肩を叩きながら大爆笑する。

「ごめんごめん。お幸せに~」


涙を拭い、私たちの肩をポンポンしながら去って行った。

「.........遥!」

なり、私は名前を呼ぶ。

「え?なに?愛のハグでもしてくれるの?」

遥は最近、ずっとこうなのだ。
実は彼も、一度病室に来たきり、私に会っていない。

彼女が休みということで、モテ男の遥は女の子に追いかけられっ放しだったらしい。だからこんな調子なのだ。

「気持ちはわかるけど、場を考えて。ね?」

なだめるように言えば、

「じゃ、校舎裏だったら何してもいい?」

と捉えた。
そもそも学校でする前提かよ。


「......今日、一緒に帰ろう」

それは無理だ、と言い聞かせる代わりに、約束を提案した。

「やった!そのまま俺の家に行こうね!」

「ごめん葉那乃との約束忘れてた」

「やっぱ本屋行こうか」

「...うん」








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