瑠璃色の涙
「分かったらとっとと謝罪しやがれ。次こんなことしたら起訴するぞ」

脅しのつもりなんだろうけど、鋭い眼光と低い声で放たれる言葉は、誰でも本気と受け取ってしまう。

「...すまない」

「...すみません」

そう言った後に、彼彼女は逃げるように病室から出て行った。尚もその二人を睨み付けていた遥は、姿が見えなくなったら目線を私に移し、やがて穏やかな声で話し始めた。

「もしまたあんな奴が出てきたら、すぐ俺に言ってね。...俺の葎を悲しませた罪で罰するから」

最後まで微笑んで言った。その笑みが恐ろしい。

「う、うん。ありがとう」











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