私、花嫁にはなれませんっ!
部活選び

審査


「ねっ、ねえ…量がすごくない…??」

私の胸と両腕の間には何十枚もの紙が重なり合い、足元に零れそうになっている。

『同じく…こんな事になるとは思ってなかったかも…』

ひろみちゃんも苦笑いを浮かべながら私の後ろから着いてくる。

まさかこんな大量に貰うなんて…

【部活動勧誘】恐るべし!!!


中学の頃はテニス部に入ってたけど、高校ではせっかくだし何か違うものに入ってみたいなぁと思っていた所、ひろみちゃんとどうせなら放課後に部活動巡りをしようよ!と言う事になり、現在に至る。

星座学園は入学から1週間の間は、生徒が自由に部活動の見学を出来るシステムになっていて、どこの部活動も新入生集めには必死で、「良かったら!」の言葉の後には必ず部活動紹介の紙を渡してくる。

勿論、断れるはずもなく、貰いに貰いすぎてカバンの中のファイルにも入らなくなり、両腕で仕方なく抱える形になった。


『美紅ちゃんはさ、結局今のところめぼしい所はあったの?』


ひろみちゃんが、家庭科部の紙を眺めながら、ここどう?と指をさしている。

「うーん、ピンとくる所は無いかも…」

率直な感想だった。

やる気のありすぎる部活動だと、学生生活のほぼ全ての割合を占めてしまいそうだし、かといって、同好会は、ちょっとチャラチャラした感じの人が多かったように見えて怖かったし…。


あー!部活動を選ぶって難しいよ…。

皆どうしてるんだろう…。


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