私、花嫁にはなれませんっ!
更によく見ると拓斗さんの瞳は神秘的な紫の色をしている。この人ハーフなのかな?

ついつい食い入るように見つめていると、もう1人の男性が拓斗さんの手を掴み

『拓斗、まだお前のものじゃない。』

とキツく言い放った。

『ふん。美紅は僕の事が好きだと思うよ?』

『いい加減にしろ。まだ始まったばかりだろ。』

え?お前のもの?俺のことが好き?まだ始まったばかり??

んんんん?

何かおかしな言葉がいくつも聞こえたけど???
どういうこと???

え???変なことに巻き込まれてる??


『美紅が混乱してる。』

聖さんがボソッと言う。

そうですよ!っていうか。

え?なんで下の名前で呼ばれてるの??

『説明が遅れて悪かった。俺は北見 優斗。拓斗の兄』

「あ、いえ…はい。」

優斗さんは、拓斗さんと顔や瞳は瓜二つだけど、左目の下にホクロはないし、明るい茶色の髪は綺麗なストレートヘア。
分けられた前髪の全てを右目に流されている。

なんというか、、知的なオーラが凄い!

『ほらな、美紅はお前だけじゃないんだよ、調子に乗ると警告を受けるぞ』

……警告?
相変わらず、優斗さんの言葉には棘がある。

でも、嫌いにはなれない感じだなぁ。

あと、三人は不思議と似たような雰囲気をどこかしら持っていて、それはきっと、三人が幼なじみで仲が良いからなんだろうなぁ、と思った。

「あっ…」

『どうしたの?』

「あの、さっきから始まったばかりとか言われてますけど、それってどういう事ですか??何か始まるんですか?」


そう、これを聞かなくちゃ。

「あと、審査!審査ってなんなんですか!」


そう、これも!!!



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