私、花嫁にはなれませんっ!
な、なんて恥ずかしい言葉、、!
今日最大に顔が熱くなる。そして三人の熱い視線が距離を縮めて、私の身体に触れようとしている。

何か全然説明になってない気もするし、この中から旦那様を選ぶってそんな…そんな事、聞いてない…!!

「ちょっ、ちょっと待ってください!」

さっきよりほんの少し気持ち大きな声でイケメン三人の動きを静止させる。
よしっ、このまま気持ちもぶつけちゃおう!

「あ、えっと…選ばない事は許されないって言われましたが、選ばないと私にとって何か不利な事があるんですか…??それに、それに、私、まだ結婚する心づもりないんです…そのごめんなさい!!」

どっ、どうだ!!!勢い良く下げた頭が微妙に揺れて、体もゆらゆらっとしたが、お断りの言葉、伝わったはず!

しかし間髪挟まず聖さんの声。

『うん、不利になることと言えば美紅の家族が路頭に迷うことになる事かな。』
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