私、花嫁にはなれませんっ!
『美紅、お父さん達に何時になるか連絡してくる!』

そう言ってお姉ちゃんは、急いで隣の部屋に置いてきた自分の携帯を取りに、部屋を出ていく。

とにかく今一度、お父さん、お母さんとちゃんと話さなきゃ!お姉ちゃんという強い味方も出来た事だし…、きっと大丈夫!!

少し、心に余裕が出てきたところで、お姉ちゃんが慌てて部屋に飛び込んできた。

『美紅!!お父さん達、帰ってきた!!』

気づくと、玄関の方からカチャカチャと言う鍵の音と、お父さん、お母さんの声が漏れて聞こえてくる。

「お父さん、お母さん!」

私は、勢い良くベッドから跳び跳ねて玄関へ向かって走り出していた。

『ただいま~学校どうだった?』

そこには、いつもと変わらない二人の笑顔。


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