私、花嫁にはなれませんっ！

ぼんやりとしていたけど、何となく話が見えてきた…

「それが今日、私に話しかけてきた男子高校生の親族なんだね…」

言葉が滑り出す。

『恐らく、そうだ。』

お父さんが頷く。
お母さんは補足として、

『でも正式には少しだけど、16年間欠かさず、行ってきた事もあって、99億2000万なのよ？』

と言った。

8000万も返したこと自体、とんでもなく凄い出来事なのに、きっと、借金の額が大きすぎるからなんだろうな…
まだまだ先が長いのが、目に見えて分かるし…。

一生かかっても払い終えられないよ…。

黙っていたお姉ちゃんも口を開く。

『でも、なんで、それで何で美紅だけなの…？』

真剣な眼差しから妹を守りたい、という姉の強さと優しさを感じて、改めて感謝しなおす
。