私、花嫁にはなれませんっ!
しかし、その内容は驚くものだった。

『それはな、生前美紅を大変可愛がっていて…。
借金を肩代わりしてくれた彼らは、亡くなってしまったその人が生前大事にしていた、美紅を自分の家族にしたかったみたいなんだよ…』

お父さんが言葉を詰まらせるのも分かる。

それってつまり、、、

『亡くなった人が大事にしてたからって理由で、美紅を人質みたいなやり方で家族にしようと
してるわけ!?』

お姉ちゃんは憤慨し、席から立ち上がった。

何それ…!?そんな理由で100億の代わりになるのも変だけど、家族にしたいっておかしいんじゃないの…!?

でも、それは両親ともに同じ気持ちのようで…

『うん、私達も出来ることを全てしたんだけど、100億なんて払いきれないし…美紅を花嫁にするという理由で、この家も貸してもらってるんだよ…』

「えっ!?家も!?!?」

先程から驚愕を隠せないし、何もかもが彼らの手の中だったということを知って引っくり返りそうになる。

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