私、花嫁にはなれませんっ!
その時、ちょうどホームルームのチャイムが鳴り、
担任となる先生が入ってきた。

『きゃ~!』

机を前向きに戻そうと、俯いていた私の耳元にクラスメイトの黄色い声が響いた。

ふと顔を上げると、そこには金髪碧眼、黒眼鏡の若そうな男性が日直日誌を持って立っていた。

『ちょっ、ちょっと、凄いイケメンじゃない!?』

とひろみちゃんの声が後ろからした。

『この、教室の担任になる 』

と男性は一言。

つまり、先生って事だよね…?

先生は、生徒達を、少し鬱陶しそうに見つめると、

『座れ、始める』

と言った。

女子生徒達はパタパタと各自の席に着き、前髪を直し始め、男子生徒は突如として現れたイケメン教師にザワついて見せた。
< 7 / 45 >

この作品をシェア

pagetop