Love season
隣にいたいのに
告白できないまま、時間が過ぎていく。
ていうか、私は諦めようと思ってるし。
放課後の少しの時間、成海くんにはわからないところを教えてもらっている。
「夏実、自分でもちゃんと解けるじゃん」
といつものように成海くんは嬉しそうにいった。
私のことなのにこんなに喜んでくれて。
せっかく諦めようとしてるっていうのに。
「成海、早くしろ」
と彼の部活仲間が呼びに来た。
「今いく!じゃあな」
そう言うと成海くんは走って教室を出ていった。
成海くんはサッカー部。
運動もできて頭がいいなんて。
もっと私に釣り合わないよ......
「夏実、帰らないの?」
「あ、ごめん春香。帰ろっか」
私は春香と学校を出てバス停へと向かった。