Love season

毎日、普通に通りに過ぎていく。

そしてもうすぐ夏休み。

夏休みになったら成海くんには会えなくなるのか......

なんだか寂しい。

「夏実、夏実?」

「な、何?成海くん」

「いや、なんかぼーっとしてたから」

「なんでもいよ」

つい教えてもらっている途中で考え事をしてしまっていた。

「それにしても、もう夏休みか~」

「うん。成海くんは夏休み楽しみ?」

なんで私こんなこと聞いてるんだろう?

「別に。どうせ、部活だし」

「そっか」

「あ、夏実に勉強教えられなくなるのもなんの寂しいかも」

そう言って成海くんは笑った。

急に顔が熱くなる。

そんなこと言われたら期待しちゃうじゃん。

「な、成海くんはやっぱり好きな人とお祭り行ったりするの?」

わ、私何言ってるの?

変なこと聞いちゃったよぉ......

「行けたらいいんだけどな。そいつが俺のこと好きかわからないし」

「告白......するの?」

自分を苦しめるようなことを聞いてしまった。

「まぁ。夏休みになる前にな」

成海くんは少し恥ずかしそうに言った。

やっぱり私は諦めるべきだ。

「夏実は?」

「わ、私は......」

まさか、聞き返されるとは。

「秘密かな」

私はそう言って誤魔化した。

「そうか」

なんでこんな会話になっちゃったの?

もう、悲しいだけじゃない。

高校初めての夏休みは楽しくないかも。
< 19 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop