Love season
毎日、普通に通りに過ぎていく。
そしてもうすぐ夏休み。
夏休みになったら成海くんには会えなくなるのか......
なんだか寂しい。
「夏実、夏実?」
「な、何?成海くん」
「いや、なんかぼーっとしてたから」
「なんでもいよ」
つい教えてもらっている途中で考え事をしてしまっていた。
「それにしても、もう夏休みか~」
「うん。成海くんは夏休み楽しみ?」
なんで私こんなこと聞いてるんだろう?
「別に。どうせ、部活だし」
「そっか」
「あ、夏実に勉強教えられなくなるのもなんの寂しいかも」
そう言って成海くんは笑った。
急に顔が熱くなる。
そんなこと言われたら期待しちゃうじゃん。
「な、成海くんはやっぱり好きな人とお祭り行ったりするの?」
わ、私何言ってるの?
変なこと聞いちゃったよぉ......
「行けたらいいんだけどな。そいつが俺のこと好きかわからないし」
「告白......するの?」
自分を苦しめるようなことを聞いてしまった。
「まぁ。夏休みになる前にな」
成海くんは少し恥ずかしそうに言った。
やっぱり私は諦めるべきだ。
「夏実は?」
「わ、私は......」
まさか、聞き返されるとは。
「秘密かな」
私はそう言って誤魔化した。
「そうか」
なんでこんな会話になっちゃったの?
もう、悲しいだけじゃない。
高校初めての夏休みは楽しくないかも。