御曹司は恋の音色にとらわれる
お買い物
週末いつものように演奏を終え、拓と『夜の猫』へ、
花火大会の日、お互い名前を呼ぶ事を決めた。

「美華、何にする?」

「そうね、今日はジンジャエールで」

「なら俺はカツカレーかな」

いつもボリュームあるのを食べているので、
気になって聞いてみた。

「バーではステーキ食べないの?」

「あまり食べてると、曲に集中できないから、
 小さなブロックステーキ6つと、ポテトだけだよ」

バーのポテトはまあまあボリュームあるので、
少し食べすぎな気がする。

「痩せの大食いなんだよ」

「女の敵ね」

「えー!?」

「女は体重と戦ってるの」

「美華スレンダーじゃないか、それにあまりがりがりより、
 少しぽっちゃりした方がいいよ」

「男はそう言って、裸の女のお腹みてがっかりするんでしょう?」

「美華はしない!絶対!!」

断言する彼を見てほほ笑む。
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