御曹司は恋の音色にとらわれる
「俺は3人兄弟なんだ、男ばかり3人、
 長男はいずれ後を継いで、ルソーグループの総帥になる、

 2番目の兄貴は・・・・
 まあ、ちゃらんぽらんな遊び人で・・・・
 でも、ヨーロッパで社交とかこなして、
 そうゆう意味では少しは役に立ってるかな。

 俺はルソーグループの中では、いずれ本社の重役になると思う。

 子会社の社長と言う選択もあるけど、
 グループ全体を見渡せる立場にいたいし、
 兄さんを助けたいから、社長にはならないかな」

「そうなの」

少し力のない声に、拓が優しく話しかけてくれる。

「俺が長男じゃなくてがっかり?」

首を横に振る。

「ううん、むしろ、3男で良かったと思う」
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