御曹司は恋の音色にとらわれる
ライバルの訪問
次の週、水曜日、思いがけない訪問があった。
「初めまして、高橋万美(たかはし かずみ)です」
「初めまして」
夕飯を食べ終わり、買った楽譜を読んでいる所だった。
きちんとメイクをして、淡いピンクの上品なスーツに
身を包んだ女性は、
そのスーツの上品さに負けない、優雅な仕草で、
名刺を差し出した。
「五十嵐 拓の秘書をさせて頂いております」
「どうぞお上がり下さい」
「いいえ、ここで」
そう言って玄関から動こうとはしない、
扉だけ、がちゃんと無機質な音をさせて閉まった。
「初めまして、高橋万美(たかはし かずみ)です」
「初めまして」
夕飯を食べ終わり、買った楽譜を読んでいる所だった。
きちんとメイクをして、淡いピンクの上品なスーツに
身を包んだ女性は、
そのスーツの上品さに負けない、優雅な仕草で、
名刺を差し出した。
「五十嵐 拓の秘書をさせて頂いております」
「どうぞお上がり下さい」
「いいえ、ここで」
そう言って玄関から動こうとはしない、
扉だけ、がちゃんと無機質な音をさせて閉まった。