御曹司は恋の音色にとらわれる
「難しい曲ですね。
 弾ける分には弾けますが、練習してきてないので、
 お聞き苦しい所もあるかと思いますが」

「かまわんよ、無理を言ってるのはこちらじゃ、
 何も気にせず、一曲頼みたい」

「分かりました、ではパガニーニを」

そう言うと、会場からざわめきが起こる。

「お姉ちゃん大丈夫?」

優斗君が不安そうに聞いてくれる。

「大丈夫よ、ガオレンジャーが付いているから」

優斗君は頷き。

「僕も付いてる」

「じゃあ、無敵ね」

「ムテキって何?」

「お姉ちゃんはすごく強くなったって事」

「うん、強い!」

優斗君の頭をなでて、演奏スペースに戻る。
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