想い花をキミに
「やめてよ!」

私は咄嗟にその携帯電話を奪った。

「何すんだ。返しな!」

「これ以上私を苦しめるのはやめてよ。私を使ってお金を取って、そんな汚い真似をしてまでお金がほしいっていうの?」

私はすでに彼のお父さんの代理人が持ってきたお金を受け取ることを断っていた。

「これ以上、私を惨めにしないでよ!もし彼のお父さんからお金を取るなんてことしたら、私あんたを訴えてやるからっ!」

私は奪った携帯電話をあの人に投げつけると自分の部屋に駆け込んだ。
投げつけた携帯電話はあの人から大きく逸れて後ろの壁に当たったけど、あの人を黙らせるには十分だった。

悔しい。

あんな卑しい人が私の継母だなんて。
悔しくて涙が出てくる。
こんな家、早く出て行ってやる、そう誓った。

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