想い花をキミに
自分の中に湧き上がってくる不思議な感情、これは何なの?

考え込む私の前に、スッと大きな掌が差し出された。

「そういえばさ、まだ名前聞いてなかったな。俺は隼太(はやた)。宮元隼太。そっちは?」

「あ、亜砂果(あさか)。清宮亜砂果です。」

戸惑いつつその手を握り返すと、隼太と名乗った彼はぎゅっとその手に力を込めた。

「年は?同じくらいに見えるけど」

「16です。高校1年生です。」

「一つ下か。俺は西高の2年だよ。」

「西高って共学ですよね。」

女子高の私はずっと共学に憧れていたの。女子高でも楽しかったけど、男の子もいたらもっと楽しかったのかなーって。

私の問いかけに「そうだよ。」と言った後に、彼は続けて、「もしかして共学に憧れてる?」と聞き返してきた。

ずばり私の思っていたことを言われたから、「別に……」と慌ててごまかしたけど、ドキッとした私の感情がもろに顔に出てたみたいで、「分かりやす過ぎ」と彼に笑われた。

「わ、笑わないで下さい……。」

「中学校とかで男子いなかったの?」

「小中高ってエスカレーター式だったからずっと女子だけなんです。」

「へえー、じゃああんまり男子と関わったことないんだな。それなのによく俺についてきたな。危ないと思わなかったわけ?」

笑ってたかと思うと、急にスッと真顔に戻った彼に、

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