想い花をキミに
love stage19. 大きく羽ばたくために
久しぶりに耳にする彼の胸の鼓動。
緊張してうまく言葉が出ない。
隼太に抱きしめられた身体がまだ火照っているような気がしてる。
少し大人っぽくなった彼が今こうして目の前にいることがまだ信じられないし、私の部屋で私の隣に座ってるなんて夢みたい。
「狭いでしょ。下宿だから。」
「そんなことないよ。いい感じだな。落ち着くっていうかさ。」
と隼太が部屋の中を見渡す。
「うん。私にはこれくらいで十分だなって思うの。」
質素だけど穏やかなこの生活を気に入ってる。
私は改めて自分で働いたお金で揃えた家具を眺めて思った。
「家を出られたんだな。あれからどうしてるかずっと気になってたから、安心した。」
「大変だったけどね。中々許してくれなくてさ。」
「頑張ったんだな。」
偉い、偉いと私を褒めるかのように、隼太がそっと私の頭に触れた。
「なんか夢を見ているみたい」
思わず口にした言葉に隼太が「ん?」と首を傾げる。
だってあの日あんなに辛い思いをしてまで別れてから今日という日を迎えるまで、こんな日が来るとは考えることもできなかった。
何度も隼太を思い出し、自分から別れを告げたことを後悔しては悲しみにくれた夜。
自分なんか消えてしまえばいいという衝動にも駆られ、いっそ死にたいとさえ思った。
でもその度に、隼太が私に言ってくれた、"今はとりあえずでいい。生きてみたらどうだ"って言葉が私の衝動にブレーキをかけてくれたの。
離れ離れだったけど、別れてからのこの三年間、私に頑張る勇気をくれたのは間違いなく隼太だったんだよ。
緊張してうまく言葉が出ない。
隼太に抱きしめられた身体がまだ火照っているような気がしてる。
少し大人っぽくなった彼が今こうして目の前にいることがまだ信じられないし、私の部屋で私の隣に座ってるなんて夢みたい。
「狭いでしょ。下宿だから。」
「そんなことないよ。いい感じだな。落ち着くっていうかさ。」
と隼太が部屋の中を見渡す。
「うん。私にはこれくらいで十分だなって思うの。」
質素だけど穏やかなこの生活を気に入ってる。
私は改めて自分で働いたお金で揃えた家具を眺めて思った。
「家を出られたんだな。あれからどうしてるかずっと気になってたから、安心した。」
「大変だったけどね。中々許してくれなくてさ。」
「頑張ったんだな。」
偉い、偉いと私を褒めるかのように、隼太がそっと私の頭に触れた。
「なんか夢を見ているみたい」
思わず口にした言葉に隼太が「ん?」と首を傾げる。
だってあの日あんなに辛い思いをしてまで別れてから今日という日を迎えるまで、こんな日が来るとは考えることもできなかった。
何度も隼太を思い出し、自分から別れを告げたことを後悔しては悲しみにくれた夜。
自分なんか消えてしまえばいいという衝動にも駆られ、いっそ死にたいとさえ思った。
でもその度に、隼太が私に言ってくれた、"今はとりあえずでいい。生きてみたらどうだ"って言葉が私の衝動にブレーキをかけてくれたの。
離れ離れだったけど、別れてからのこの三年間、私に頑張る勇気をくれたのは間違いなく隼太だったんだよ。