想い花をキミに
「今更渡すのもどうかなって思ったんだけど、ずっと持ってるのもなんだから、その、ケーキのお返しってことで」
箱を開けると中には一粒のダイヤがついたシルバーのリングが入っていた。
「それを渡して、俺のそばにいて下さいって言おうとしたんだけど、その前にダメになっちゃったから渡せなかったんだ。」
指輪を見つめながら悲しそうな顔をする彼。
最初から隼太は私と生きていこうって決めて指輪まで準備してくれてたのに、何も知らない私は一方的に彼を突き放してしまった。
隼太はちゃんと現実に向き合おうとしてたのに。
「ごめんなさい……」
渡された指輪を見て激しい後悔が襲ってきて涙がこぼれた。
「違う、亜砂果を責めたい訳じゃないんだ。ごめん、泣かないで。」
慌てて彼が私の頬をつたう涙を両手で拭出だす。
だけど涙は次々に溢れてきて頬を湿らせていく。
「だって、私自分勝手だったから……それにたくさん隼太の事を傷つけた。なのに許してもらおうだなんて……都合よすぎるよね……」
私の涙を拭う手を止めると、隼太は両手を私の頬に当て、俯きかけた顔を自分の方へと向けた。
「そんな風に自分を責めるな。あの時、亜砂果の方が辛かったことを俺はちゃんと分かってたよ。気づかない訳ないだろ?あんなに泣きそうな顔しててさ」
箱を開けると中には一粒のダイヤがついたシルバーのリングが入っていた。
「それを渡して、俺のそばにいて下さいって言おうとしたんだけど、その前にダメになっちゃったから渡せなかったんだ。」
指輪を見つめながら悲しそうな顔をする彼。
最初から隼太は私と生きていこうって決めて指輪まで準備してくれてたのに、何も知らない私は一方的に彼を突き放してしまった。
隼太はちゃんと現実に向き合おうとしてたのに。
「ごめんなさい……」
渡された指輪を見て激しい後悔が襲ってきて涙がこぼれた。
「違う、亜砂果を責めたい訳じゃないんだ。ごめん、泣かないで。」
慌てて彼が私の頬をつたう涙を両手で拭出だす。
だけど涙は次々に溢れてきて頬を湿らせていく。
「だって、私自分勝手だったから……それにたくさん隼太の事を傷つけた。なのに許してもらおうだなんて……都合よすぎるよね……」
私の涙を拭う手を止めると、隼太は両手を私の頬に当て、俯きかけた顔を自分の方へと向けた。
「そんな風に自分を責めるな。あの時、亜砂果の方が辛かったことを俺はちゃんと分かってたよ。気づかない訳ないだろ?あんなに泣きそうな顔しててさ」