想い花をキミに
改めて見ると本当に生々しい傷ばかり。

体のあちこちにある痣は、内出血になっているものからかさぶたになっているもの、まだ血が固まったばかりで赤黒いものまで様々。

「これ、絶対にしみるよね。」

そう思いながらぼうっと鏡に映った自分の姿を見つめていると、

「あ、そういえばさ、シャンプーなんだけど──」

背後で突然突然扉が開く気配がした。

「「あ、」」

同時に重なる声。同じようにあんぐり口を開いて驚く顔。

「やっ、!見ちゃダメ!!!──っ!?」

先に反応した私が急いで扉を閉めようとしたけど、

焦った私が床に敷いてあった吸水マットで足を滑らせるのと隼太が目をぎゅっとつむるのはほぼ同時だった。

そして、

バランスを崩した私は勢いのまま隼太の胸元へ飛び込む形で倒れこみ、そのままドミノ倒しのように床に転がった。
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