想い花をキミに
窒息させるんじゃないかってくらい必死に抱きついていた私に彼が、
「大丈夫だ。」
と、優しく声をかけ、両腕を私の背中に回して包み込むと「大丈夫だから。」ともう一度言った。
「俺は今、目閉じてるし、出てくまでずっと閉じたままでいるから何も見えないよ。」
と言いながら、私をなだめるように背中をポンポンとしてくれた。
恐る恐る彼の頭に回した腕の力を緩めた私に、彼は「じゃ、シャンプーは右のボトルだから」と言い残すと本当に目を閉じたまま出て行ったの。
それから私は複雑な気持ちのままシャワーを終えてリビングに戻ってみると、隼太が朝ご飯の用意をして待っていた。
さっき傷を見られているから、というか裸も全部見られているからすごく気まずい。
だけどそんな私の顔を不自然なくらい見ないようにしながら「あがったか。じゃあ食べよ。」と隼太が言うから、その態度が逆に、全部見てしまいましたってことを物語っているようで、
「見たでしょ?」
複雑な気持ちをこらえて小さな声で尋ねると、
「ごめん見た。」とあっさり認める彼。
「汚い体だったでしょ。」
「そんなことねーよ。」
「嘘。」
「嘘じゃないから。」
「嘘!」
強めに言い返した私に彼は、
「──白くてきれいな肌だと思った。」
と、これまたとんちんかんな言葉を口にした。
「大丈夫だ。」
と、優しく声をかけ、両腕を私の背中に回して包み込むと「大丈夫だから。」ともう一度言った。
「俺は今、目閉じてるし、出てくまでずっと閉じたままでいるから何も見えないよ。」
と言いながら、私をなだめるように背中をポンポンとしてくれた。
恐る恐る彼の頭に回した腕の力を緩めた私に、彼は「じゃ、シャンプーは右のボトルだから」と言い残すと本当に目を閉じたまま出て行ったの。
それから私は複雑な気持ちのままシャワーを終えてリビングに戻ってみると、隼太が朝ご飯の用意をして待っていた。
さっき傷を見られているから、というか裸も全部見られているからすごく気まずい。
だけどそんな私の顔を不自然なくらい見ないようにしながら「あがったか。じゃあ食べよ。」と隼太が言うから、その態度が逆に、全部見てしまいましたってことを物語っているようで、
「見たでしょ?」
複雑な気持ちをこらえて小さな声で尋ねると、
「ごめん見た。」とあっさり認める彼。
「汚い体だったでしょ。」
「そんなことねーよ。」
「嘘。」
「嘘じゃないから。」
「嘘!」
強めに言い返した私に彼は、
「──白くてきれいな肌だと思った。」
と、これまたとんちんかんな言葉を口にした。