想い花をキミに
その間隼太はずっと無言だったけど、私がぎゅっとすると背中に回した腕に力をこめて応えてくれたから多分もう怒ってはいないはず。

女心は複雑だって言うけど、男心も複雑なんだね。
ちょっと怖かったけど、彼にもこんな一面があったんだと知ることができた。

「ごめんね」ってまた言いながら彼の洋服をぎゅっと掴むと、「分かればいいよ」って言ってくれたけど、そのまましばらく私を離してはくれなかった。

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