想い花をキミに
私もその中の一人。
特に今日はバイトの予定もない私は、その人波に乗って帰宅への舵を進める。
あ、今日返却日だった。
ふと先週借りていた本のことを思い出して、私はくるっと向きを変えると駅前にある図書館へと向かった。
以前からよく本を読んでいた私は、この駅前の図書館でいつも本を借りていた。
次はどの本にしようかな、と何千何万と並ぶ本を横目に見ながら気になるタイトルを見ては手に取り戻すという作業を繰り返していると、不意に一冊の本に目が止まった。
"涙色の恋"
たしか前に隼太が読んでいて面白いって言ってたやつだ。
主人公の女の子がとってもやきもちやきで、いつも彼氏を困らせては喧嘩して仲直りして、でもまた嫉妬してっていうお話。
その彼氏はとっても彼女に一途なのにどうして疑うんだろう、って私は不思議に思いながら隼太の話を聞いていたの。
でも隼太はこの主人公のことを「すごくかわいい」って言ってたっけな。
私にはその魅力がよく分からなかったけど、話している時の隼太がなんとなくその子に恋してるみたいだったから羨ましい気持ちになったのを覚えてる。
特に今日はバイトの予定もない私は、その人波に乗って帰宅への舵を進める。
あ、今日返却日だった。
ふと先週借りていた本のことを思い出して、私はくるっと向きを変えると駅前にある図書館へと向かった。
以前からよく本を読んでいた私は、この駅前の図書館でいつも本を借りていた。
次はどの本にしようかな、と何千何万と並ぶ本を横目に見ながら気になるタイトルを見ては手に取り戻すという作業を繰り返していると、不意に一冊の本に目が止まった。
"涙色の恋"
たしか前に隼太が読んでいて面白いって言ってたやつだ。
主人公の女の子がとってもやきもちやきで、いつも彼氏を困らせては喧嘩して仲直りして、でもまた嫉妬してっていうお話。
その彼氏はとっても彼女に一途なのにどうして疑うんだろう、って私は不思議に思いながら隼太の話を聞いていたの。
でも隼太はこの主人公のことを「すごくかわいい」って言ってたっけな。
私にはその魅力がよく分からなかったけど、話している時の隼太がなんとなくその子に恋してるみたいだったから羨ましい気持ちになったのを覚えてる。