想い花をキミに
隼太の家に行ってからは、私の胸のもやはすっかり晴れていた。
不思議。あんなにもやもやしてたのに1日で全部なくなっちゃうなんて。
やっぱりあの先輩はただの友達で、私は彼女なんだからどんなことがあっても隼太を信じよう、そう思い直したの。

連日私を苦しめていたもやがなくなると、こんなに気持ちが軽くなるんだね。
ついつい鼻歌を歌いながらスキップまでしたくなるくらい心が軽い。

「さいっこう!」

誰もいない通学路で一人浮かれている自分がいた。


次の土曜日──

私は友達に誘われて街へ来ていた。
最近不安定だった私も今日は元気いっぱいで、

「何食べる?やっぱり甘いものだよね!」

と率先して皆の前を歩いちゃうくらい。

「今日のあさか元気過ぎ~なんか良いことでもあったの?」

と皆が不思議がるのもわかる。だって今日は本当に気分がいいから。

昨日隼太に電話して、「ごめん、明日も無理。」って断られた時はちょっと悲しくなったけど、でもそんなの平気。私たちには愛があるからね。

「じゃあ最近できた新しいカフェにでも行ってみる?」

「「賛成!!」」


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