想い花をキミに
最近って感じの働きっぷりではなかったけどね。
そんなどうでもいいことが引っかかる。

「知らなかった。言ってくれれば良かったのに。」

「まあ言うほどのことでもないかなって思って。」

言うほどのことでもない？じゃあその言うほどのことでもないことを先輩には言ったわけね。
苛立ちが募り、私はぐいっと目の前のお茶を飲み干す。
ガンっと力強くコップを置いたせいで隼太が目を丸くしてこちらを見る。

「怒ってる？」

言ってほしかった。順番は逆でもいいから、私にもバイトのことを話してほしかった。

「……。」

再び訪れる沈黙。
外から見れば小さいことなのかもしれない。
でも私には重要なこと。
私にも隠さなきゃいけない理由があったなら別だけど、バイトしていることを隠す必要なんてないはず。

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