親友のカラダ
促されるまま望宅にあがった


『あの、ご両親は?』


『今日二人とも出かけてるのよ。アタシもさっき帰って来た所で…丁度良かったわ』

梢姉ちゃんがお茶をいれてくれた


『…望…連絡とれ無いんです。』

『ええ。知ってるわ』

『でも見つけたんです』

『それも知ってるわ…』

『??』


『アタシもね昔バンギャだったの。母から望がバンドマンの家に居たの聞いて…だから手掛りが無いかスレチェックしたり書き込みしたりしてみたの…』


『じゃあ、あの写真も?』


『ええ。見たわ。間違いなく望よね…』


『アタシ、店見付けて電話で問合せしてるんですけど…全然ダメで…』


『……。』


『ご両親は知ってるんですか?』


『…知らないわ。アタシも言えなくて…』
と梢姉ちゃんは泣いた。

『もう少しで帰って来ると思うの…一緒に話してくれない?瞳ちゃん…アタシ一人じゃ親取り乱すと思うし、自信無いの…』


『はい。わかりました』

『望ね、瞳ちゃんの事アタシに沢山話してくれてたのよ?』


『…親友ですから』


『望も同じ事言ってたわ』


梢姉ちゃんのその言葉に
胸が穂のかにチリチリ熱くなった
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