親友のカラダ
『あの、少し聞いて下さい。』

アタシは話した

望の事を

望と出会って、今までの事全部…


『望は、あるバンドマンにお金を貢いでいました。そのお金は初めはエンコーから得ていたみたいです。実際オヤジと歩いてる所見た人もいて…それから違うバンドマンの家に住んでいたみたいで、そこからアタシが連れだして、アタシのウチに一ヶ月位いました。学校はアタシの姉が望の附属大学なので毎朝と帰り一緒に車で強制的に連れていってました…いつ逃げるか分からなかったので…』

望との生活を一秒一秒思い返した。
一秒一秒忘れない様に脳裏に焼き付けた記憶

嫌な予感が体を駆け抜けた時

人の為に初めて涙が出たあの瞬間


人に伝わらなかった
虚しさよ


このまま切り捨てる事の出来ない存在の儚さよ…


どこに吐けば言いか分からなかった、天から降りる言葉達を


今ここに
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