親友のカラダ
●アイザ●


『瞳』
剣の声が優しく呼ぶ

『瞳』
剣の手が優しく髪を撫でた


『ケンカはだめだぞー』剣が顔を覗きこんで言った


アタシはまだ涙止まらない


『望の事見付けたのに…アタシ本当バカだよ…』

『瞳はバカじゃないよ』

『助けてあげれない。どーしていいか分からない…』


『うん。そーゆー時あるよね』

そー言った剣はアタシを優しく抱き締めた


まだ世の中には沢山知らない事がある…


どうしたらいいか分からない現実を受け止められないはがゆさ


それを知った

高校1年の冬

雪がもーすぐ降り始める様な

空気が透き通り
無限に広がる夜空の星か…空から降る雪か…


区別がつかない程


この頃から空を見上げる事を忘れてしまったんだ
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