親友のカラダ
『剣……』


糸が

途切れてく


スーッと音も立てずに


冷めかけていく感情があるのに
アタシの目から涙が流れた



『そんな事言わないで……剣が好きだよ…』

何この言葉…


ただ…恋愛に溺れてるだけなんだ…


分かってる



アタシ


恋に恋してるの…


その行為に

溺れてるだけ…



『瞳……もぅ、やめて』


『剣…………』


それに気づかいふりをする。




『ルキさんの所に行けよ。俺は、あの人に勝てる自信も実力もない…瞳の心のどっかに、確実にルキさんが居るよ』




………………分かってる……


ルキは、確実にアタシの中に自分を宿していた事


でも普通の女の子みたいに


アタシは恋愛をしたかった



だから…

年の近い剣を好きになったの…


『……だから…ルキさんの所に戻りな…』
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