親友のカラダ


ぽっかり空いた剣と言う穴から溢れ出た名前は


ルキ


フェイクのキラキラしたジュエルから



本物の輝きが溢れ出る




サヨナラを告げたケータイ電話のイルミネーションが静かに光を消して、それと同時にフェイクのアタシの恋心も光を消して

リアルな気持ちが顔を見せた




『…ルキ……』



一度離れたアナタの所に戻っても良いですか?


一度裏切ったアタシを許してくれますか?


ねぇ、ルキ。


前みたいに、一緒に笑って、アナタが生み出す心なしか寂しいメロディーに


またアタシが主役のリリックを…



生み出してくれますか?



今は…

辛くて一人で立てないから

立てるようになるまで

そばに居てくれることを許してくれますか?

若いアタシの過ちを笑ってくれますか?


ねぇ、ルキ。


アナタがアタシに宿したアナタは消えないから。


戻りたい…
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