ホンキでいっとく?
頭にローソクと薬草を巻きつけ、祈りはじめる。

祈りの言葉に反応するように、ローソクに炎がともる。
「はっ……! こっ、これはっ?」

オレは予測不能の事態に焦る。
何より、ローソクに灯された火が、薬草に引火してあまりにも耐え難い異臭を放っているのが、心を切迫する。

「た、頼む……はやく出てきてくれ。オレ……耐えられん」

バタっと倒れこみそうになったオレの肩を、しっかりと何かが受け止めたのがわかった。

優しく、包み込むこれは……なぁに?

「よく呼び出してくれたねっ! 私は君を、待っていた!」

低めながらに通る声が、オレの耳にまとわりつく。
こ、これが……お助けマンなのだろうか?
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