うるさいアドバイスは嫌味としか思えません。意気地なしのアホとののしった相手はずっと年上の先輩です。
21合わない奴との未来予想
駅で別れた。
少し落ち着いてコーヒーでも飲んで、ガムでも噛んで、スッキリして帰ろう。
そう思って、注文を済ませて、空いた席に適当に座る。
バッグを膝において、携帯を見ても、何も連絡はなかった。
ないじゃない。ちょっと期待してたのに。
悪い方が謝るのは当然なのに。
そう思って携帯をしまう。
それにしても他の二人に内緒でいてくれるのかな?
なんとなく企みはバレてる気がする。
もしかして私と迫田君とか、思ってないよね。
今までいろんな人がいただろうに。
同期じゃなくても、先輩とのいろいろもあったりしたんでしょう?
じゃあ、いろいろ教えてくれても良かったのに。
ケチ。
なんて、初めて丸ごと奢ってくれたのに、言うセリフじゃないか。
『なんとなく面白かったし、元気づけるためだって僕が誘ったからね。』
そう言って奢ってくれたのだ。
やっぱりいい人かも。
火曜日・・・・・まだまだ一週間は長い。
別に週末に楽しみが待ってるわけじゃないから、いいけど。
「お疲れ。いい具合に酔ってるようだけど、楽しかったのか?」
上から声がしてびっくりした。
何でここにいるの?
ビックリ。
「あいつは絶対わざとだろうけど、店のことも俺に聞いて、明日仕事だから二時間ぐらいにしようとかもわざわざ言ってた。相手がお前だって朝から分かってたし。まさか二人だけとは思わなかったけど。」
なるほど。本当にわざとだったのか。
「バレてましたよ。」
「だろうな。」
そう言って許可もなく目の前の席に座る。
「こんな時間まで何してたんですか?」
「残業して、ここで少し仕事もしてた。改札の方をずっと見ながら。あいつが言うには、ここを通るって分かってたしな。」
「なるほど。お疲れ様です。」
相変わらず乾いた会話だった。
感情が乗らない。
コーヒーが冷めないから、しばらくはここにいる。
相手の手の中のコーヒーもまだ入ってるのが分かる。
本当に残業してたんだろう。
いつもこんなに遅いのだろうか?
そんな疑問を声に出すこともなく、静かにお互いが同じペースでコーヒーを口にする。
「食事は?」
「軽く食べたからいい。」
で、一緒にいてどうしろと言うんだろう?
昨日の無礼をなじりたいけど、ここで喧嘩は目立つ。
会社の近くだし、できたら目撃もされたくないから、早く離れたいくらいなのに。
コトン。
先に空になったのは向こうのコーヒーだった。
しばらくして私のカップも同じ音がした。
「さて、帰るか。」
大人しく立ち上がる。
どうせそこまで。
改札入ったら別々、正反対。
今朝と何かが変わったのだろうか?
それは分からない、謝りもしないまま、謝られることもなく、何も変わらず。
手の中のカップゴミを抜き取られて一緒に片付けてもらった。
そこはちゃんとお礼を言った。
ほら、絶対私は礼節わきまえてるから、それも何度も思った。
それなのに振りかえってみると自信がなくなる。
改札に入り、少し歩くと、強引に背中を押されて違う路線の階段を上がらされた。
「ちょっと、もう遅いです。まっすぐに帰ります。」
「猫もいない、明日も仕事、それなのに?」
「明日も仕事だからです。」
「いいからいいから。小さい事は気にするな。」
「します。それに小さくないです。何考えてるんですか?」
一応小声で応戦。
「必要なものは揃えたから、問題ない。」
「休みの日ならいざ知らず。携帯の充電、着替えや化粧身支度一式、あとは・・・・。」
「別にスーツはいいだろう?分からないって。」
「一応毎日変えてます。気がつかないでしょうが、似たような地味なスーツでも同じものは連続では着ません。」
「そうなのか?悪いそこまでは用意してない。」
「当たり前です。期待してないです。」
「他はある。」
他?ブラウス?下着はどうする?パンツをコンビニで買えと言うのか?
ブラはどうする?
男とは違うんだ~。
「後はあるって。大体、スーツも雨の日用をロッカーに入れてるだろう?
何で知ってる・・・・・って確か前に言われた。
教育的指導として、嵯峨野さんの横にいた時に言われた。
だからロッカーには確かに着替えが入ってる。
まさかそんな意味があったわけじゃないだろうけど、都合よく思い出したなあ。
一応薄手のスーツだったから、まあ、いい、変じゃない。
「ほらっ。」
そう言われて、背中を押されて、電車に乗り込んだ・・・・・・。
だからスーツよりもその中身だってば。
それに問題解決したのか?してない。まだ謝ってもらってない。
このまま部屋に行ったら絶対文句を言ってしまう。
そのまま追い出されることはないにしても、また気まずい事にならない?
迫田君より早く出勤して着替える必要もあるのに。
ゆっくりもできない。
迫田君だけじゃない。
スカートをはき替えてたら何で?って思われる。おかしい。雨予報なんてない。
ガムをつけましたとか、汚れがつきましたとか?
もう、面倒なことをいろいろ考えて。
頭に手が置かれた、と思ったら思いっきり肘だった。
「重いです。」
下から睨む。
「丁度いい位置にあったんだ。残業で疲れた。」
「さっさと帰ってゆっくり休んだ方が良かったんじゃないですか?」
寄り道なんてしてるから・・・・・とか言い返してしまうから悪いんだって分かってるのに。
「常におじさん扱いが気に食わない。」
「疲れたとか言うからです。」
「若いのは一瞬だ。」
「おじさんは永遠ですね、あ、その内おじいさんですけど。そうなったら優しくおじいさん扱いしてあげます。席も譲るし、食事も柔らかいものを頼んであげるし、段差があるところでは声をかけてあげて、小さい文字もちゃんと読んであげます。名前を呼ばれたら教えてもあげますよ。」
そう言ってスッキリした。
何の反論もない。
怒ったのかとこっそり見上げると、気がついたらしく、頭の上でわざわざ肘をバウンドさせて殴りつけるようにされてから笑われた。
なんだ?
その後は大人しく吊革につかまって、肘を置かれることもなかった。
悔しいがこうなったら同じ駅で降りるしかない、当たり前だ。
そしてついて行くしかない。当然だ。
同じ道を通りマンションにたどり着いた。
あ、パンツ・・・・・。
コンビニで買うのもなんだけど・・・・・。
ああ、酷い、洗って乾かせばいいとか言われるのだろうか?
まあそれでいい。すぐ乾くだろう。
玄関を入るとごそごそと荷物からカードを出しいる。
「これ、持って。」
バッグを持って待つ。
宅配ロッカーから大きな荷物を取り出して、一緒に部屋まで上がる。
今回ももめることなくすんなりと部屋に入って、リビングまで行った。
荷物を開けてと言われて、段ボールを開ける。
その間にジャケットを脱いでネクタイも外したらしい、一人だけゆるっとして戻ってきた。
手にはこの間のパジャマ代わり。
箱から出てきたのは、丁寧に包装されたブラウスと、下着・・・・・なんでこんなに派手なんだ?地味にしろと言いながら、白いブラウスの下にこれを着ろと言うのか?アホか?
お揃いのキャミソールまでご丁寧に。
高そうな商品だった。
「あ、ストッキング忘れてた。まあ、洗って干しとけばすぐ乾くな。」
「良くご存じで。」
「ああ、脱ぎ散らかしてたのを見たからな。合ってるだろう?」
下着のサイズの話をされた。
ストッキングがすぐ乾くという話のつもりだったのに。
もちろん下着のサイズはすぐにちらりと確認した。
間違ってない。
知られてたことに恥ずかしさよりも怒りを覚えそうになる。
だいたい、脱ぎ散らかしたとか言うな!
しかも、いつの間にか、勝手に見たんだな。変態め。
「気に入らないか?」
そう言われるときれいだし、あきらかにいい感じだ。
「いえ、ありがとうございます。素敵です。」
「良かった。俺の好みだけど。」
「地味にしろと言われてましたが。」
「見えないところはいい。週末に着せるつもりだったし。」
エロ。
そう視線を送った。
着せるって何だ!
「このブラウスは?」
「そろそろ独り立ちだし、プレゼントだ。早速役に立ったんだから俺ってすごいって思ってる。」
ありがたいが絶対透けると思う。
ジャケットが脱げない、ボタンも外せない。
丁寧に箱に戻す。
「じゃあ、先にシャワー浴びるから。」
そう言っていなくなった。
冷蔵庫からお水をもらう。
さすがにビールがたくさん冷えていたが手にするのはやめた。
冷静に考えて、当然大人しめの色の方の下着を着ることにする。
クールだ。
同じ透けるでも、もう一個よりはいい。
パジャマ代わりと一緒に揃える。
化粧ポーチも置く。
いくらしたんだろう?
ソファに体を預けてくつろいでシャワーの音を聞く。
二杯とは言えあのジョッキの量はなかなか凄かったらしい。
ちょっと眠い。このソファの座り心地のいい事。
本当にこのまま眠気に誘われる。
このまま寝てもいいくらい。
少し落ち着いてコーヒーでも飲んで、ガムでも噛んで、スッキリして帰ろう。
そう思って、注文を済ませて、空いた席に適当に座る。
バッグを膝において、携帯を見ても、何も連絡はなかった。
ないじゃない。ちょっと期待してたのに。
悪い方が謝るのは当然なのに。
そう思って携帯をしまう。
それにしても他の二人に内緒でいてくれるのかな?
なんとなく企みはバレてる気がする。
もしかして私と迫田君とか、思ってないよね。
今までいろんな人がいただろうに。
同期じゃなくても、先輩とのいろいろもあったりしたんでしょう?
じゃあ、いろいろ教えてくれても良かったのに。
ケチ。
なんて、初めて丸ごと奢ってくれたのに、言うセリフじゃないか。
『なんとなく面白かったし、元気づけるためだって僕が誘ったからね。』
そう言って奢ってくれたのだ。
やっぱりいい人かも。
火曜日・・・・・まだまだ一週間は長い。
別に週末に楽しみが待ってるわけじゃないから、いいけど。
「お疲れ。いい具合に酔ってるようだけど、楽しかったのか?」
上から声がしてびっくりした。
何でここにいるの?
ビックリ。
「あいつは絶対わざとだろうけど、店のことも俺に聞いて、明日仕事だから二時間ぐらいにしようとかもわざわざ言ってた。相手がお前だって朝から分かってたし。まさか二人だけとは思わなかったけど。」
なるほど。本当にわざとだったのか。
「バレてましたよ。」
「だろうな。」
そう言って許可もなく目の前の席に座る。
「こんな時間まで何してたんですか?」
「残業して、ここで少し仕事もしてた。改札の方をずっと見ながら。あいつが言うには、ここを通るって分かってたしな。」
「なるほど。お疲れ様です。」
相変わらず乾いた会話だった。
感情が乗らない。
コーヒーが冷めないから、しばらくはここにいる。
相手の手の中のコーヒーもまだ入ってるのが分かる。
本当に残業してたんだろう。
いつもこんなに遅いのだろうか?
そんな疑問を声に出すこともなく、静かにお互いが同じペースでコーヒーを口にする。
「食事は?」
「軽く食べたからいい。」
で、一緒にいてどうしろと言うんだろう?
昨日の無礼をなじりたいけど、ここで喧嘩は目立つ。
会社の近くだし、できたら目撃もされたくないから、早く離れたいくらいなのに。
コトン。
先に空になったのは向こうのコーヒーだった。
しばらくして私のカップも同じ音がした。
「さて、帰るか。」
大人しく立ち上がる。
どうせそこまで。
改札入ったら別々、正反対。
今朝と何かが変わったのだろうか?
それは分からない、謝りもしないまま、謝られることもなく、何も変わらず。
手の中のカップゴミを抜き取られて一緒に片付けてもらった。
そこはちゃんとお礼を言った。
ほら、絶対私は礼節わきまえてるから、それも何度も思った。
それなのに振りかえってみると自信がなくなる。
改札に入り、少し歩くと、強引に背中を押されて違う路線の階段を上がらされた。
「ちょっと、もう遅いです。まっすぐに帰ります。」
「猫もいない、明日も仕事、それなのに?」
「明日も仕事だからです。」
「いいからいいから。小さい事は気にするな。」
「します。それに小さくないです。何考えてるんですか?」
一応小声で応戦。
「必要なものは揃えたから、問題ない。」
「休みの日ならいざ知らず。携帯の充電、着替えや化粧身支度一式、あとは・・・・。」
「別にスーツはいいだろう?分からないって。」
「一応毎日変えてます。気がつかないでしょうが、似たような地味なスーツでも同じものは連続では着ません。」
「そうなのか?悪いそこまでは用意してない。」
「当たり前です。期待してないです。」
「他はある。」
他?ブラウス?下着はどうする?パンツをコンビニで買えと言うのか?
ブラはどうする?
男とは違うんだ~。
「後はあるって。大体、スーツも雨の日用をロッカーに入れてるだろう?
何で知ってる・・・・・って確か前に言われた。
教育的指導として、嵯峨野さんの横にいた時に言われた。
だからロッカーには確かに着替えが入ってる。
まさかそんな意味があったわけじゃないだろうけど、都合よく思い出したなあ。
一応薄手のスーツだったから、まあ、いい、変じゃない。
「ほらっ。」
そう言われて、背中を押されて、電車に乗り込んだ・・・・・・。
だからスーツよりもその中身だってば。
それに問題解決したのか?してない。まだ謝ってもらってない。
このまま部屋に行ったら絶対文句を言ってしまう。
そのまま追い出されることはないにしても、また気まずい事にならない?
迫田君より早く出勤して着替える必要もあるのに。
ゆっくりもできない。
迫田君だけじゃない。
スカートをはき替えてたら何で?って思われる。おかしい。雨予報なんてない。
ガムをつけましたとか、汚れがつきましたとか?
もう、面倒なことをいろいろ考えて。
頭に手が置かれた、と思ったら思いっきり肘だった。
「重いです。」
下から睨む。
「丁度いい位置にあったんだ。残業で疲れた。」
「さっさと帰ってゆっくり休んだ方が良かったんじゃないですか?」
寄り道なんてしてるから・・・・・とか言い返してしまうから悪いんだって分かってるのに。
「常におじさん扱いが気に食わない。」
「疲れたとか言うからです。」
「若いのは一瞬だ。」
「おじさんは永遠ですね、あ、その内おじいさんですけど。そうなったら優しくおじいさん扱いしてあげます。席も譲るし、食事も柔らかいものを頼んであげるし、段差があるところでは声をかけてあげて、小さい文字もちゃんと読んであげます。名前を呼ばれたら教えてもあげますよ。」
そう言ってスッキリした。
何の反論もない。
怒ったのかとこっそり見上げると、気がついたらしく、頭の上でわざわざ肘をバウンドさせて殴りつけるようにされてから笑われた。
なんだ?
その後は大人しく吊革につかまって、肘を置かれることもなかった。
悔しいがこうなったら同じ駅で降りるしかない、当たり前だ。
そしてついて行くしかない。当然だ。
同じ道を通りマンションにたどり着いた。
あ、パンツ・・・・・。
コンビニで買うのもなんだけど・・・・・。
ああ、酷い、洗って乾かせばいいとか言われるのだろうか?
まあそれでいい。すぐ乾くだろう。
玄関を入るとごそごそと荷物からカードを出しいる。
「これ、持って。」
バッグを持って待つ。
宅配ロッカーから大きな荷物を取り出して、一緒に部屋まで上がる。
今回ももめることなくすんなりと部屋に入って、リビングまで行った。
荷物を開けてと言われて、段ボールを開ける。
その間にジャケットを脱いでネクタイも外したらしい、一人だけゆるっとして戻ってきた。
手にはこの間のパジャマ代わり。
箱から出てきたのは、丁寧に包装されたブラウスと、下着・・・・・なんでこんなに派手なんだ?地味にしろと言いながら、白いブラウスの下にこれを着ろと言うのか?アホか?
お揃いのキャミソールまでご丁寧に。
高そうな商品だった。
「あ、ストッキング忘れてた。まあ、洗って干しとけばすぐ乾くな。」
「良くご存じで。」
「ああ、脱ぎ散らかしてたのを見たからな。合ってるだろう?」
下着のサイズの話をされた。
ストッキングがすぐ乾くという話のつもりだったのに。
もちろん下着のサイズはすぐにちらりと確認した。
間違ってない。
知られてたことに恥ずかしさよりも怒りを覚えそうになる。
だいたい、脱ぎ散らかしたとか言うな!
しかも、いつの間にか、勝手に見たんだな。変態め。
「気に入らないか?」
そう言われるときれいだし、あきらかにいい感じだ。
「いえ、ありがとうございます。素敵です。」
「良かった。俺の好みだけど。」
「地味にしろと言われてましたが。」
「見えないところはいい。週末に着せるつもりだったし。」
エロ。
そう視線を送った。
着せるって何だ!
「このブラウスは?」
「そろそろ独り立ちだし、プレゼントだ。早速役に立ったんだから俺ってすごいって思ってる。」
ありがたいが絶対透けると思う。
ジャケットが脱げない、ボタンも外せない。
丁寧に箱に戻す。
「じゃあ、先にシャワー浴びるから。」
そう言っていなくなった。
冷蔵庫からお水をもらう。
さすがにビールがたくさん冷えていたが手にするのはやめた。
冷静に考えて、当然大人しめの色の方の下着を着ることにする。
クールだ。
同じ透けるでも、もう一個よりはいい。
パジャマ代わりと一緒に揃える。
化粧ポーチも置く。
いくらしたんだろう?
ソファに体を預けてくつろいでシャワーの音を聞く。
二杯とは言えあのジョッキの量はなかなか凄かったらしい。
ちょっと眠い。このソファの座り心地のいい事。
本当にこのまま眠気に誘われる。
このまま寝てもいいくらい。