社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
「下でお茶でも飲みながら、説明するよ。
のどか、おいで。」
俺はのどかを1階のダイニングに連れていった。
「座って。」
と、のどかを座らせ、キッチンに向かう。
「のどか、コーヒーでいい?」
と聞くと、
「うん。」
と答えた後で、慌てて、
「あ、はい!」
と言い直した。
『うん』でいいのに。
その方が俺たちの距離が縮まった感じがする。
「ここでは、敬語じゃなくていいよ。
俺ものどかって呼んでるし。
でも、会社では、『佐倉さん』って呼ぶから、
のどかも『社長』って一応呼んでね。」
俺はのどかにそう言った。
「はい。」
だけど、返ってきた返事はそれかぁ。
「のどかは、砂糖とミルクはいる?」
「はい。」
だよな。のどか、苦いコーヒーは苦手だった。
大人になっても変わってないのかな?
「どうぞ。」
俺は、のどかのコーヒーにだけ、砂糖とミルクを2つずつ添えて出した。
「あの、これ…」
だけど、のどかは砂糖とミルク、2人分まとめて自分のソーサーに乗ってると思ったらしい。
俺に1つずつ渡そうとしてきた。
「ああ、俺、ブラックだから。」
そう伝えると、ようやく2つとも自分の分だと理解したようだ。
のどか、おいで。」
俺はのどかを1階のダイニングに連れていった。
「座って。」
と、のどかを座らせ、キッチンに向かう。
「のどか、コーヒーでいい?」
と聞くと、
「うん。」
と答えた後で、慌てて、
「あ、はい!」
と言い直した。
『うん』でいいのに。
その方が俺たちの距離が縮まった感じがする。
「ここでは、敬語じゃなくていいよ。
俺ものどかって呼んでるし。
でも、会社では、『佐倉さん』って呼ぶから、
のどかも『社長』って一応呼んでね。」
俺はのどかにそう言った。
「はい。」
だけど、返ってきた返事はそれかぁ。
「のどかは、砂糖とミルクはいる?」
「はい。」
だよな。のどか、苦いコーヒーは苦手だった。
大人になっても変わってないのかな?
「どうぞ。」
俺は、のどかのコーヒーにだけ、砂糖とミルクを2つずつ添えて出した。
「あの、これ…」
だけど、のどかは砂糖とミルク、2人分まとめて自分のソーサーに乗ってると思ったらしい。
俺に1つずつ渡そうとしてきた。
「ああ、俺、ブラックだから。」
そう伝えると、ようやく2つとも自分の分だと理解したようだ。