社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
「もう! 修ちゃん、やめてよ!
ブスになったら、どうするの!?」

「うん。のどかは、笑ってる方がかわいい。
でも、そうだなぁ、もし、のどかがブスに
なったら、責任とって、俺が嫁にもらって
やるよ。」

もちろん、ブスにならなくても、嫁にもらうけど。

「またまたぁ。
そんな気もないのに、そういう事言うから、
いろんな女の人が寄ってきちゃうんでしょ?
ダメだよ。そういう事は、ほんとに大事な
人にしか言っちゃ。」

だから、大事な人に言ってるよ。

「ええ? 結構、本気だったのに。」

「修ちゃん、『結構』と『本気』は並べて
使っちゃダメなんだよ。
『本気』は、『とっても』とか『すごく』と
一緒に使う言葉なんだからね。」

「くくっ
勉強になります。」

「分かればよろしい。」

俺たちは、和気あいあいと寿司を食べた。


「のどか、明日は8時に出るから、
寝坊するなよ?」

「はい! かしこまりました!」

これから、毎日、ほとんどの時間をのどかと過ごすんだ。

のどか、早く俺を好きになれ。
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