社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
「年末だって。
っていうか、今週末でもいいって。」

私が笑って修努に伝えると、

「良かった。
電話で反対されたら、どうしようって
思ってた。」

とほっとした顔をする。

「ふふっ
でね、遠くからいらっしゃるんだから、
良かったら、うちに泊まっていってください
って。」

修努は私と顔を見合わせて、笑った。

「じゃあ、お言葉に甘えて、泊まらせて
いただこうかな。」

「そしたら、次の日は、私が修努の家に
泊まるの?」

私たちは、くすくすと笑い合った。

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