フォーチュン ラブ
渚さんが適当に作って私のテーブルへ並べてくれる。
ビール片手にスマホをいじりながら、仕事を少し片付けていた。

入口を何度もチラチラ見ていると、「ごめん!!!」と言いながら、桃葉が入店してきた。


カウンターの奥が私達二人の指定席みたいになっていて、桃葉も探すことなく私を見つける。

「なに?トラブル??」

ブランドの鞄を置き、長い髪を縛りながら座る時には、源ちゃんがビールを持ってきてくれた。

「後輩がちょっとねん。困っちゃうよ」

後輩の愚痴を言うようになった自分達に、歳を感じはじめている。そろそろアラサーって言われるんだろーな。


「さて、愚痴の次は報告ね!私、桃葉は恋人が出来ました!拍手〜」

「え?なんて?」


桃葉は半年前に離婚をしたばかり。男はめんどくさいって言っていた。当分いらないとも…。
でも、納得もしている。この人、昔から少々モテるの。私と全然違うの。そして、すぐ恋をするの。私がグズグズしている間に、必ずすぐ新しいイケメンが隣にいるの。


「だから、彼氏今度紹介するねん」

「はいはい」



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